現代の物理学は最小作用の原理の登場により成分のみの表示で導出され,テンソルなどの基底が物理方程式中に論じられなくなったように思う.例えば測地線は作用から導くことができるが,基底を使って記述すると
と書くことができる.これは積の微分法と連鎖律により簡単に測地線の方程式に書き直すことができる.基底に幾何代数の性質を持たせたなら重力場中のマクスウェル方程式は
と書くことができる.ただし幾何積より楔積の計算を優先する.これが正しいのか確かめよう.まず3次の部分から計算するため楔積を考える.
3次基底の成分は
クリストッフェル記号を含む項同士で打ち消されるため
これは重力場中のマクスウェル方程式の半分である.次に一部の部分を計算するために峡積を考える.ただし峡積より楔積を優先する.
正しいことが証明されたが計量を偏微分しなければよかったと後悔している.幾何代数は曲線座標系に拡張すれば平坦時空であろうとなかろうとと書かれることがわかっただろうか.これは方程式に時空の曲がり具合の情報をもつ基底を含めたからなせることである.電荷の保存則を確認してみよう.
同じ演算が続いたら恒等的に0である.ゲージ変換をしてみよう.
ローレンツゲージは
で与えられ,これを満たすのマクスウェル方程式は
であり,は
である.さてここから座標の必要のない微分形式に勝るためにはどうすればよいか.作用でも使えるようにすればいいわけであるため微小量の議論が幾何代数でもできるように幾何代数をさらに拡張し微分形式同様の積分などの理論を構築していけばよいのだろうか.交代性は幾何代数がもつだろうから対称微分形式を使用することになるだろう.また気長に考えよう.