まず内積の構造をもたない線形空間の行列表現は見聞きしたことがないので,そこから固めたい.線形空間は有限次元を考え係数体は複素数とする.
線形空間があってその元がある.の基底をとしたとき
と分解されたとする.また他の基底との取り換えは
のように書かれる.ここでの線形汎関数の空間,つまり双対空間を考える.行列表現をするときCONSを用いるが内積の構造をもたないので代わりに双対基底を考える.これは
を満たす,基底に対し一意に定まる線形汎関数であり,基底の取り換えに対し
と取り換えられる.線形空間の元は
と係数が抜き取られる.この係数を列に並べたのが基底によるの行列表現である.また同様に双対空間の元
は
を行に並べたのが基底によるの行列表現である.
上の作用素があって
となったとする.これに左から双対基底を作用させると
となる.この係数を行列に並べたのが基底によるの行列表現である.
あと気になるのは時空代数の基底の行列表現はが満たすべき積を行列積で満たすかであるが,とりあえず平坦時空を仮定して
を満たすとする.